お知らせ
心の安定は腸でつくられる?
2023.07.19

こんにちは、木村です。
最近「心療内科の予約が取れない」というお話を、何人もの方から聞きました。
確かにコロナ禍の影響もあると思いますが、それだけでは説明がつかない。
むしろ、時代がどれだけ進化しても心の不安定さが増えているように感じます。
だからこそ今回は、心の安定と腸のつながりについて、体の仕組みを交えながらお伝えします。
「心の安定」を左右する3つの脳内ホルモン

私たちの心のバランスには、次の3つのホルモンが関係しています。
① ノルアドレナリン
緊張、不安、集中、積極性などに関係
ストレスに打ち勝とうとすると働く
多すぎると、ヒステリーやパニックの原因にも
② ドーパミン
喜びや快楽、やる気、ご褒美を求めるときに働く。※過剰になると過食、買い物依存、アルコール依存などにも関係
③ セロトニン(ここがカギ)
上の2つをコントロールして、心の安定を保つ役割、安心感、安定した気持ち、快眠にも関わる
このセロトニンがしっかり働いてくれていると、私たちは穏やかで落ち着いた心の状態を保ちやすくなります。
セロトニンは「脳」ではなく「腸」でつくられる?
「じゃあ、セロトニンを増やせばいいんだね!」と思いますよね。でも、ここが大事なポイント
実は、脳で作られているセロトニンはたったの2%で、残りの90%は腸でつくられています。
つまり、腸の状態が悪いとセロトニンがうまく作られないので、心の安定にも影響が出やすいんですね。
腸は、本当にすごい。
脳・腸・自律神経はつながっている
腸と脳は、自律神経というケーブルでつながっています。
この関係は「脳腸相関(のうちょうそうかん)」とも呼ばれています。
たとえば…
・緊張するとお腹が痛くなる
・プレッシャーで便秘や下痢になりやすい
・お腹が弱い人は、実は繊細な気質を持っていることも多い
というように、脳・腸・心は密接にリンクしています。
腸の不調が繊細さに影響
腸の不調が繊細さんの感覚過敏に影響していることも少なくありません。
「HSP=心の問題」と思われがちですが、実は腸の働きが乱れることで、感情が不安定になっているケースも少なくありません。
腸が乱れると、自律神経のバランスも崩れやすくなります。
心と体、どちらも大切にしていきたいですね。
腸活=善玉菌だけではない
「とりあえずヨーグルトを食べておけばOK」という話ではありません(笑)
腸内環境は、人によって違いますし、合う方法もさまざまです。
ネットの情報だけをうのみにせず、自分に合ったケアを探っていくことも大切です。
心の安定は、薬や気合だけでは整いません。
ときには「お腹の声」に耳を傾けてあげることも、大事なセルフケアのひとつです。
「最近ちょっと気持ちが落ち着かないな」と感じている方は、食事・睡眠・腸内環境、ぜひ見直してみてくださいね。
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